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アルミ押出成形の特徴を徹底解説!メリット・デメリットから用途まで
2025-10-24

アルミ押出成形とは?基本の仕組みと工程
押出成形の基本的な考え方
押出成形の主要な4ステップ
加熱(ビレットの予熱)
目的:成形しやすくするため、アルミニウム合金のビレットを約400~500℃に加熱します。これにより、アルミが柔らかくなり、低い圧力で成形できるようになります。熱したビレットは鉄のように色が赤く変化せず、見た目の色は常温時とまったく変わりありません。押出(成形)
目的:熱したビレットをコンテナに納め入れ、強い圧力で金型から押し出します。このとき、金型の断面を通ることで形状通りのアルミニウム形材が数十メートル連続的して押し出されてきます。冷却・引取(急冷と引張り)
目的:押し出されたばかりのアルミニウム形材は熱いため、水や風で冷却します。同時に、製品がまっすぐになるように両端を引っ張り、変形やねじれを矯正します。切断・加工
目的:冷却・矯正された長尺のアルミニウム形材を、指定された長さに切断します。必要に応じて、穴あけ、切削、表面処理などの二次加工を行います。
押出成形に不可欠な「金型」の役割
押出成形における金型は、製品の断面形状を決定する最も重要な要素です。複雑な断面形状も、金型を工夫することにより一体成形が可能になります。
種類
- ソリッド型: 中空ではない、単純な断面形状用。中実。
- ホロー型: 中空形状(パイプ、角材など)用。複雑な構造をしています
アルミ押出成形が持つ3つの大きな特徴

複雑な断面形状を一体で成形できる
押出成形は、金型(ダイス)の設計次第で、複雑な断面形状を持つアルミ製品を一度に成形できるのが最大の強みです。
例:中空形状、ヒートシンクのようなフィン形状など。金型代が比較的安価で、量産性に優れている
押出成形は、他の金属加工法(特にダイカストや鍛造)と比較して、金型(ダイス)の製作費用が安く抑えられます。
メリット
初期投資の削減: 金型費用が比較的安いため、新しい製品を開発する際のリスクを減らせます。短期間での製造開始: 金型の製作期間が短いことから、製品の市場投入までの期間(リードタイム)が短縮できます。大量生産に最適: 一度金型を作れば、同じ形状の製品を効率的かつ高速に連続生産できるため、大ロットの製造に適しています。長尺物や軽量化に適している
押出成形は、材料を連続的に押し出すため、数メートルにも及ぶ長い製品を一体で成形できます。また、アルミニウムの特性を最大限に活かした製品が作れます。
メリット
長尺物の製造: 建物の柱、窓枠、パイプなど、長い部材を溶接なしで作れるため、コストと強度の面で有利です。軽量化の実現: アルミ合金の軽さを活かしつつ、中空構造などでさらに軽量化できるため、自動車や航空機、自転車部品などの分野で広く採用されています。これは、燃費効率の向上や運動性能の改善に直結します。
知っておきたい押出成形のメリット・デメリット
押出成形の3つのメリット
高い設計自由度と機能性の両立
複雑な断面形状:中空構造や複数の溝、リブ(補強材)など、複雑な断面を一体成形できるため、溶接や組み立ての手間が省けます。
軽量化:アルミの軽さに加え、中空形状にすることで、部品の剛性を保ちつつ大幅な軽量化が可能になります。これは、自動車や航空機分野で特に大きなメリットです。
放熱性:ヒートシンクのようなフィン形状を効率的に作れるため、電子機器の放熱対策に非常に有効です。コスト効率の高さと短納期
金型費用が比較的安価:他の精密加工法(ダイカストなど)と比較して、金型(ダイス)の製作費用が安いため、初期投資を抑えられます。
量産性の高さ:一度金型を作れば、同じ形状を高速かつ連続的に生産できるため、大ロット生産で特にコストメリットを発揮します。
リードタイムの短縮:金型の製作期間が短いことから、製品の市場投入までの期間を短縮できます。環境負荷の低減とリサイクル性
リサイクルが容易:SDGs(持続可能な開発目標)が求められる現代においてアルミニウムは何度も再利用できる素材です。押出成形に使われるアルミは、100%リサイクルが可能であり、製造過程で出る端材も再利用されます。
押出成形の3つのデメリットと解決策
精度の限界
デメリット:押出成形は熱を加えて連続的に押し出しする加工法のため、非常に高い寸法精度が要求される部品には不向きな場合があります。
解決策:精度が必要な部分は、後工程で切削加工を追加することで対応します。材料の制約
デメリット:押出成形に適したアルミ合金(6000系など)は限られており、すべてのアルミ合金が加工できるわけではありません。
解決策:製品の用途に合った最適な合金を選定するために設計デザインする時か、事前に加工業者に相談することが重要です。二次加工が必要
デメリット:押出成形はあくまで長尺の形材を作る加工法です。最終的な製品にするには、切断、穴あけ、表面処理、曲げ加工などが必要になります。
解決策:これらは一般的な加工であり、専門の加工業者に一括して依頼することで効率的に進められます。
こんな製品に使われている!押出成形品の具体例と用途

建材:窓枠、サッシ、手すり、パーティションなど
電子機器:ヒートシンク、筐体(ケース)など
自動車・鉄道:フレーム、バンパー、内装部品など
その他:什器、家具、医療機器、額縁など

